パタンナー暦35年 アルチザン奥村

商品本部 技術・デザイン担当 奥村 恵二

お客様に指示して頂ける「確かな品質」 高い技術に裏打ちされた「確かな感性」 この二つが揃って初めて自信を持ってお客様にお薦め出来る商品が出来上がるのです。

私が35年追い続けてきた事は「お客様に満足して頂ける確かな品質」と「技術に裏打ちされた確かな感性」です。フォーマルはスーツに比べあらたまって着用する機会が多いですから、それだけパターンと縫製バランスが特に大事になります。また、フォーマル素材はとてもデリケートなので、縫製段階での細かなチェックが欠かせません。パターン通りに縫われているか。素材の扱いは適切か。など、私が自ら現場に入り指導します。そうして、自分の目でチェックする事によって初めて納得いく商品が出来上がると思っています。

「人と人とのコミュニケーション」

それから、物作りをする上でいつも私が感じている事は「人と人とのコミュニケーション」です。洋服はミシンで縫われますが、そのミシンを扱うのは人なのです。縫製現場では、常に「何が良くて何が悪いのか」を現場の人達に分かりやすく伝えなければなりません。実際に縫製してもらう人が居て初めて良い服が出来上がるのです。自分のこだわりを説明し、現場で縫う人達の意見も聞く。上手くコミュニケーションを取ることによって、自分達が自信を持ってお客様にお届け出来る商品が出来上がると思います。アミコでは、1着から出来るオーダーから、量産まで、国内・海外それぞれに求められる品質を得るために、自ら足を運びコミュニケーションを取っています。そういう点では、国内協力工場である山本縫製とは、日々確認を取り合っています。

それから、もう1つ私が意識している事は「時流にあったデザイン・パターンでなくてはならない」という事です。我々が扱うファッションという物は常にトレンドという大きな流れがあります。フォーマル=ドレスアップというルールの上で如何に斬新なデザインを生み出せるか。時流にあった物でなければお客様に満足して頂く事は出来ませんし、いくら高い技術を持っていたとしても良いデザインでなければ支持されません。私もまだまだ勉強中の身だと思っています。これからも今の自分に満足する事なく、こだわりを追求していきたいと思います。

フォーマル素材
フォーマル素材のこだわり

 

アミコのフォーマル素材は、ウールが持つ独特の光沢感があり、吸湿性・染色性に優れています。さらに、オフスケール濃染加工を施す事により、従来には無い色の濃さと、黒の発色を実現しました。
裏地には、大手合繊メーカーの裏地を使用、袖裏にはスベリ、なじみの良いキュプラ100%素材を使用しているのも大きな特徴です。(商品によって仕様は異なります。)

デザインのこだわり

デザインのこだわり

フォーマルにはデザイン、シルエットの変化が無いと思われがちですが、アミコのフォーマルはほぼ毎シーズンと言って良いくらいマイナーチェンジ及び、新作のデザインが生み出されています。 メンズのデザインはとてもデリケートで、僅か数ミリの違いがデザイン・着心地に大きな影響を及ぼすのです。時代と供に変化していくデザインに合わせて、アミコのフォーマルは着実に進化していきます。現状に満足するのではなく、常に「今、マーケットでは何が売れているのか?」を意識し、デザインの参考にしています。

品質・縫製のこだわり

縫製・品質のこだわり

品質に関しても絶対のこだわりがあります。国内、海外生産に関わらず、常にハイクオリティーの商品を供給出来るように、自社の品質基準を徹底しています。問題が起きた事に対し、社内で徹底的に原因を追究をし、改善案を出します。そうして社内基準の確立と品質向上に努めています。
また、国内協力工場である山本縫製では常に新しい技術を試行錯誤し、より着心地が良く高品質の商品を作り出すための技術開発を行っています。
そうして、自分達で作り上げたノウハウを海外生産の商品にも生かす事によって、量産品も品質が安定し、より着やすい商品を作り出せるようにしています。

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